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点滴の空気が血管に入ると死ぬ。 [看護]

こんにちは。
昔、空気が血管に入ると死ぬといわれていました。怖いですよね。
看護師が点滴を投与するときに、できるだけ空気が入らないように準備をしていますが、時折小さな気泡が入ってしまうことがあります。
しかし安心してください。普通に点滴をする分には死ぬことはありません。理由を説明していきます。

なぜ死ぬといわれていたか。

血管の中に空気が入ることで、肺塞栓症という、病気を起こす可能性があります。
これは、血栓や空気のかたまりが、肺の動脈に運ばれ、肺の動脈をふさいでしまった結果、血液を送れなくする病気です。
似たような病気にエコノミークラス症候群があります。飛行機のエコノミークラスに乗って体を動かさないとおこる病気として一時期話題になりましたので覚えてる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

肺の動脈をふさいでしまう空気の量がおよそ10mlぐらい必要といわれています。

注射器.jpg
写真の一番右のサイズですね。大体現物大です。
市販されている普通サイズのソーセージぐらい、ならイメージが付きやすいでしょうか。

これぐらいの量の空気を一度に血管の中に入った場合は肺塞栓症になります。
そうでなければ、血液の中で小さな泡になって吸収されるので問題ない。というわけですね。

実際に点滴をしてる場合なら10mlがどれぐらいの長さか気になりますよね。
大体点滴のルート(チューブの部分)に換算して2200㎜

Intravenous-tube-indwelling-needle.png

よく見るこちらのタイプの点滴から針の先までの長さが大体1550㎜です。
全部空気だったとしても、チューブの上からは点滴が落ちてくるので1550㎜以上は入らないですね。
ということで、仮に点滴をする際にルートの中身がすべて空気でも大丈夫ということです。

また、点滴をしてからっぽな状態になっている場合も問題ないです。
点滴は、点滴が入っている腕と、点滴ボトルの位置に差をつけることで重力を使い落しているため、
点滴の中に入っている空気が体の中に入っていくことはないです。逆に、血液が逆流することはあります。
血液が逆流した状態がしばらく続いてしまうと、血液が固まってしまいますので、早めに看護師を呼ぶようにしてください。
固まる前に見にこい。という言葉はごもっともです。点滴の速度を調整して終わるであろう時間にうかがうようにしています。しかし、腕の向きや、腕の位置(高い、低い)で点滴の速度が変わってしまうことは多々あります。その結果、予定時間より早く終わってしまうということがありますので、ご協力よろしくお願いします。それでは。






タグ:点滴 看護
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