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地獄の看護実習とその裏側の視点から [看護]

こんにちは

一般的に看護学生の実習はすごく大変なものと看護師・看護学生の中では強く認知されています。
私もそれしてきたので実態はわかっているわけですが。
そんな看護学実習では実習中に泣く子が出ることもよくあります。実習で泣くなんておかしいと多くの人は思われるわけですが、現在実習指導者として対応しているとそうでもないけどな。と個人的には思っています。

多くの人は20歳までに何かをしたときに涙が出るほど努力をしたことはないと思います。私も例に漏れずありません。イメージがつくのはスポーツや競技をしている人たちが試合で負けて、あるいは勝った時に感極まって泣くぐらいですかね。それを泣いてておかしいと指摘する人はいないと思います。
スポーツをしている人たちも毎試合泣いてるわけではなく、優勝争いや、その集団での最後の試合であったり、今までの練習や、試合を総まとめするような場面でしか泣いていないと思います。

さて実習ですが、ストレートで行けば大体合計で半年程度行います。私のときで3週間×8回ぐらいですね。実習というのは今までの授業をまとめ、更に発展させるために行われます。多くの学生は今まで学習しては忘れたものを思い出し、学習し、担当の患者と統合させる必要があります。その統合させる作業を3週間、先生と指導者にダメ出しをされ続けるのがつらいわけですね。とはいえダメ出しをし続ける指導者の立場から言えば、別にダメ出しをし続けているわけではないのです。ゴールが100なら今日は5、明日は10、明後日は14までと段々に少しずつ指導しているつもりですが、先の見えない学生にとっては辛いものがあるでしょう。どこを見ても答えがはっきり書いてないという視点から考えれば、入学試験よりも辛いかもしれません。はっきりと答えを求めたがる子ほど躓きます。私はただ『今より良くするためには何をしたらいいか、今できたことは何なのか、できなかったことは何なのか。次にするためにどうしたらいいか』とヒントを与えつつ自問自答捺せ続けているだけです。そうして毎日つらい思いをして3週間患者に関わり、患者の言葉や指導者の言葉で涙が出た。それは決勝戦に優勝したぐらいの努力でできた涙じゃないかと思います。

少なくとも私は、できた学生でもなければできる看護師でもありません。
実習も辛かったですし、今の子達も辛いだろうと思います。しかし、看護師になろうと思った子達が少しでも看護師としてのやりがいや、自分が人に与えられる影響を感じてもらえればいいと思い日々関わっています。そのためには努力したという実感と人の役に立ったという体験が必須になり、何もせずに何かを得ることはできません。看護師になれば技術や効率を求められるようになり、一人の患者について考える事は仕事に慣れるまでできなくなります。なぜ看護師をやっているのか、見失った時に思い出せるような実習体験にできるようにしていきたいですね。

わりと厳しいと自覚している私の実習ですが、もう1クールここで実習したいと言ってもらえることが多く(お世辞もあるでしょうが)匿名のアンケートでも当院で実習してよかったと意見をもらったりします。そのアンケートや指導して変わっている学生の姿が看護師として、実習指導者としてやってよかったなとやりがいを持てる瞬間になっています。

3週間。短くも長い実習かもしれませんが、ひとつ、ここは騙されたと思って実習を頑張って見てほしいなと思います。
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